自転車はなんで歩道を走ってるんだ?

歩道を歩いていると、後ろからチリンチリン!とベルを鳴らされてびっくりした経験は誰しもあるんではなかろうか。
僕もあるし、オバハンが乗った自転車がやたらしつこくベルを鳴らしながら追い抜いていくので睨み付けてやったら、「邪魔なのよ!」とか叫ばれてそのまま怒鳴りあいをしたこともある(亀有クオリティ)。

先日、叔父と歩いていたら後ろからガキンチョ2人を乗せた男性がこちらを邪魔そうに睨みながらベルを鳴らして追い抜いていき、叔父はそれを目で追いながら「自転車なんかツーと(車道へ)避けてったらええだけの話やないか。なんでわざわざ歩道を走んねん。歩道は歩行者の道やろう。ホンマにこの国はおかしなってきとるで」とつぶやいた。


とはいえ僕も自転車に乗ることはあり、そのときどこを走るかといったらおもに歩道だ。なぜなら車道は危ない。自転車は軽車両であって、車両だから車道(の端)を走るべき、と免許を取るときに習ったような気がするが、実際問題路肩は違法駐車だらけで、おとなしく端っこを走らせてくれない。
フラリと車道に寄ってくる低速チャリがドライバーにとっていかに怖いものかというのは免許を持っている人ならみんな知っているはずだから、そういう意味でも車道を走るのは気が引けることである。
要するに、法律では車道を走れ、となっていながら、日本の道というのは(とくに都市部では)そういうふうに作られていないのだ。自転車や車が悪いのではなくて、道が悪いのである。道が悪い責任は当然ながら道路を作った自治体に、ひいては国土交通省にある。

いつになったら改善してくれるのかと思っていたら、どうやら役人さんたちはまったく斜め上の「解決策」を準備しているようだ。

日々是口実
リンク先は作家の高千穂遥さんのサイトであるが、文章は疋田智さんによる。

「歩道に自転車走行帯ができる」わけではなく単に「自転車に歩道を走らせる」だけの法律が作られそうとのこと。
理想と現実を妥協させて、現実的な国づくりをしていくのが役人の仕事だから、手間のかかる≒実現コストの高い方法は選ばないというのはわかる。妥協のしどころはそこでいいのかどうか、見極めるのが国民の(代弁者たる国会議員の)仕事であろうから、黙って見ていていいという法はなかろうと思う。

 <追記補足>

 疋田さんの文章の要旨は「自転車が歩道を走る」ことではなく「自転車が車道を走ることを禁止される」ことに対してだったことに遅まきながら気づいたので加筆しておく。